LIFULL Co., Ltd.RECRUITING SITE

世界で最も社会課題に向き合う、クリエイティブ組織をつくる

  • #デザイナー・ブランド
  • #役員・CXO
  • #中途

執行役員 CCO(Chief Creative Officer)
クリエイティブ本部長

川嵜 鋼平

2017年入社。執行役員CCOとして、ブランド戦略、ブランドデザイン、プロダクトデザイン、コミュニケーションデザイン、PR、研究開発、新規事業など、グループ全体のクリエイティブを統括。またクリエイティブ組織の戦略策定・育成・採用など、組織づくりも担う。それ以前は、beacon communications k.k.、J. Walter Thompson Japanにて、Nike、Nestle、P&Gなどの企業のクリエイティブディレクションを数多く手がける。Cannes Lions金賞、Clio金賞、One Show金賞、Spikes Asiaグランプリ、Adfestグランプリ、文化庁メディア芸術祭優秀賞をはじめ、国内外の170以上のクリエイティブアワードを受賞。

ブランド起点で考える

CCO(Chief Creative Officer)という役職は、どんなミッションを担っているのでしょうか?

大きな視点で見れば、LIFULLグループ全体のブランド価値を最大化することがミッションです。弊社では暮らし・人生にまつわるさまざまなサービスを提供していますが、サービス・テクノロジーの同質化、類似事業が多く登場する中で「生活者から選ばれる価値」を設計し、差別化を生み出すことが企業成長には不可欠だと思っています。また各事業ごとに個別最適型の価値創造をしていては大きな飛躍は見込めないため、ブランド総体で価値を創造する必要があると考えています。

ブランドとは、人格を持った生き物のような存在で、人の脳ではなく心や意識の中に記憶として蓄積されていくものです。また近い将来「ブランドが自分自身をWell-Beingにしてくれるかどうか」という視点で、生活者は企業に投票するように、プロダクトやサービスを手に取る時代がくると思います。

2018年に定めたブランドパーパスは「手つかずの問題を、視点を変える発想で豊かさに変える。そして、あらゆる人が当たり前に無限の可能性の中から自分の生きたいLIFEを実現できる社会へ。」これは、LIFULLの世の中に対する存在意義を定義したものです。このブランドパーパスを起点に、一貫性あるブランド戦略・プロダクト開発・ストーリーテリングを通して、社会課題を解決に取り組んでいます。

より具体的な業務に落とすと、クリエイティブ組織の戦略策定・組織開発・予算策定から採用・マネジメント、さらにはさまざまなプロジェクトの最上流の戦略から出口のアウトプットまでのディレクションが日々の仕事です。組織にはデザイナーやアートディレクター、ブランドマーケター、コミュニケーションプランナー、PRなどの職種の社員が所属しています。PRは、経営企画室などに所属している会社が多く、クリエイティブ組織に含まれている会社は少数派かもしれません。LIFULLも以前はそうでしたが、さまざまなサービス・コミュニケーションを行っていくうえで、全てのタッチポイントにおいて一貫したメッセージングが必要です。そんな考えから、入社後に今の組織形態に変えるよう提言しました。

「しなきゃ、なんてない。」ができるまで

就任後、どんな仕事を手掛けましたか?

最初に担当したのが、ブランドコミュニケーション「しなきゃ、なんてない。」プロジェクトです。当時、コーポレートメッセージである「あらゆるLIFEを、FULLに。」をさまざまなコミュニケーションで繰り返し伝えたことで、LIFULLという社名は多くの人に認知してもらえていました。一方で「LIFULLが何をする企業なのか分からない」という声がありました。ブランドの存在意義を明確にしようという議論になり、経営層とのワークショップを経て半年間をかけて生まれたのが先程のブランドパーパスです。このパーパスを起点に、LIFULLは最も多様性を包み込むブランドとして、さまざまな既成概念を超えて自分らしい人生へと踏み出す人を応援したいという思いを込めて開発したメッセージが、「しなきゃ、なんてない。」になります。TVCMで発信すると同時に、Twitterで自身の価値観と社会の価値観との間にある違和感を「#しなきゃなんてない」を付けてツイートしてもらうキャンペーンも行いました。結果的に、ツイートのインプレッション数合計は3,000万回を超え、多くの人にLIFULLについて知っていただくきっかけがつくれたかなと思っています。

また、個人的に思い入れのあるプロジェクトを挙げるなら、LIFULL Table「地球料理 -Earth Cuisine-」ですね。こちらは、食べることが地球のためになる、地球の新たな食材を見つけるプロジェクトです。環境問題を引き起こす素材を「美味しく食べる」という新たな用途開発が出来れば、「持続可能な社会」が叶えられるのではないかと思い始めました。

暮らしの中で、最も身近な幸せである“美味しく食べる”ことを通して、自然環境を見つめ直す。そんな体験を通して、自身の暮らしや人生を見つめ直す。そんなきっかけになればいいと思い企画をしました。プロジェクトを通して、生活者・シェフ・林業に関わる方々・森林・地球環境も含めた、あらゆるステークホルダーの「あらゆるLIFEを、FULLに。」できるのではないかと思っています。

第二弾では「竹害」の問題に取り組みました。竹は成長が早く、繁殖がとても早いので、一度放置すると、周りの動植物の生態系へ悪影響を及ぼしたり、地滑り等の竹害を引き起こす可能性があり、今後さらなる社会問題に繋がる可能性があると言われています。また、最近の竹材をとりまく環境として、需要の低下、生産者の高齢化、後継者不足などによって、各地で管理されない「放置竹林」が増加し続けており、大きな社会問題にもなっています。

この社会課題を解決するために、直近では「Bamboo Galette - 竹害から生まれたガレット - 」という商品を発売しました。原料に福岡県にある放置竹林の竹と笹を約24%使用した、これまでなかった竹を味わい尽くせるガレットになっています。昔から日本人の暮らしに寄り添ってきた「竹」を、最も身近な「スイーツ」という形に変えることで、竹との共生の未来を、ぜひ味わってみて頂きたいと思っています。

あらゆるステークホルダーへの利他を意識したものづくり

LIFULLのデザイナーに向いているのは、どんな人材ですか?

「既成概念にとわられず、自ら新しいアイデアを発想し、表現し、実行できるデザイナー」を求めています。表面のビジュアルだけではなく、起点となるコンセプトから考えられること。クラフトマンシップを持って表現に愛を注げること。スケジュールとクオリティを担保できること。そんな三拍子揃った方と働きたいですね。もちろん、入社時から完璧である必要はなく、理想の人材に近づくための教育制度や評価制度も整えています。事業会社でサービスのUI/UXを担当してきたけれど、手を動かす業務に追われてコンセプトを考えることができていないという方や、代理店やコンサルの立場で瞬間風速的なパフォーマンスを出してきたけれど1つのブランドやサービスを長期視点で成長させる経験がしたいという方には、特におすすめできます。

LIFULLでデザイナーとして働く一番の醍醐味は、社会や地球環境を含めて、あらゆるステークホルダーへの利他を意識したものづくりができる点だと思います。受託や協業、寄付などではなく、自社の収益事業として社会課題解決に取り組める。チャレンジを支える経営体力がある。経営陣からイチ社員まで同じ志を持っている。全部が揃う会社は、世界的にもそう多くないのではないでしょうか。

クリエイティブに関わる人の多くが、世の中で話題になるような華々しい制作物に憧れを持っていると思います。私自身も外資系広告代理店でのキャリアが長く、話題性のあるプロジェクトでクリエイティブアワードをいくつかいただきました。そうした仕事ももちろん楽しかったのですが、クリエイティブに求められることも少し変わってきていると思います。SDGsという言葉を耳にすることが増えてきましたが、何をするにも短中長期目線で社会にどんな影響を与えるのか考え行動に移すことが求められるようになって来ています。クリエイティブも、持続可能で社会や地球に良い影響を与えるような施策が評価されるようになるはずです。なによりその方が、働いている本人も気持ちがいいと思います。

LIFULLは未来の経営モデルを先取的に実践する企業で、世界の動きに先駆け20年以上前から社会課題を解決する事業活動を行なってきています。これからの時代のデザイナーに求められる視座が身に付けたい方は、ぜひご応募を検討ください。

JOB CATEGORIES職種一覧