STORY -01-

LIFULL 100 PROJECT

100人の経営者輩出を目指す
LIFULLの現在地

「2025年までに、100子会社を設立し、100人の経営者を生み出す」。
LIFULLは、2014年春の役員合宿で、この大方針を決定しました。
「LIFULL 100 PROJECT」と名付けられた構想の背景と現在地、そして今後の展望を3名の社員に聞きました。

PROFILE

株式会社LIFULL FaM
代表取締役 秋庭 麻衣

2004年に新卒1期生として入社。「LIFULL HOME’S」の営業を経て、社内初の産休・育休を取得。復帰後は人事に異動し、ワーキングマザー・ファザー支援施策を策定。人事のマネジャーを経て、新規事業提案制度「Switch」を通して、子会社「LIFULL FaM」を2014年に設立。ワーママ・オブ・ザ・イヤー2016受賞。1児の母。

株式会社LIFULL senior
代表取締役 泉 雅人

大手情報サービス企業やスタートアップ企業を経て、2010年に中途入社。新規事業提案制度「Switch」からの事業化第1号である「HOME’S介護(現LIFULL介護)」の事業責任者に就任。業界最大級へと成長させ、2015年に子会社化。約40名の社員を牽引している。

グループ経営戦略部長
小沼 佳久

シンクタンク、戦略系コンサルティングファームを経て、2012年に中途入社。LIFULLグループ全体の経営戦略企画、M&A・投資、子会社の統括を担う。また、CVC(Corporate Venture Capital)である「LIFULL Ventures」の立ち上げ、新規事業提案制度「Switch」の審査員等によりグループの新規事業開発や国内・海外スタートアップへの投資を推進している。

Q1なぜ100社設立、そして100人の経営者輩出を
目指すのですか?

基幹事業の「LIFULL HOME’S」は、多くのユーザーやクライアントが使ってくださり、売上200億円の事業へと成長してきました。しかし、LIFULLが実現したいビジョンは、「あらゆるLIFEを、FULLに」すること。今ないものは生み出し、今あるものはより良くすることで、あらゆる人が安心と喜びをもって未来へと進んでいくためのサポートをしていきたいと考えています。そのためには、住まい領域だけではなく、様々な領域で多くの事業を創出し、大きな価値を生み出す企業へと進化していく必要があります。このような考えから、LIFULLが実現したいビジョンから逆算して、2025年まで子会社100社を生み出すことを目指した「LIFULL 100 PROJECT」を始動させました。

LIFULL 100 PROJECTが始まる前から、新規事業を積極的に立ち上げていく文化がLIFULLにはありました。実際に私が新規事業提案制度「Switch」に事業を提案していたのも、このプロジェクトが始まる何年も前のことでした。代表の井上をはじめ、経営陣が「2025年までに100社つくるぞ!」と本気で全社員に大号令をかけたことにより、より新規事業に挑戦する文化が強くなったように感じています。

LIFULL 100 PROJECTは、あえて事業化ではなく子会化していることが重要なポイントだと思います。LIFULLでは、子会社を立ち上げる際の資本金の出資だけは行いますが、子会社にほぼすべての裁量権を与え、事業だけでなく人事制度や採用・育成、税金やオフィス家賃の支払い等、すべての業務を子会社が行う環境にしています。まさに、一般的な起業と同じ状況なのです。事業部長という立場であれば、事業のみに集中すればいい環境ですが、LIFULLの子会社社長はすべてを担うため、考える範囲も広く、非常に高いレベルを求められます。すべてを自分でやるからこそ、本物の“経営人材”へと成長し、その人材がグループ全体を支えるリーダーになると考えています。このように、LIFULL 100 PROJECTは事業創出だけでなく”経営人材の育成“という大きなメリットもあると思いますね。

Q2新規事業提案制度「Switch」はどのようなものですか?

「Switch」は、社員なら誰もが新規事業を提案できる制度で、ビジネスコンテスト形式で開催されています。年間100~150件程度の応募があり、社員5~6人に1人が提案しているため、LIFULL 100 PROJECTを支える重要な仕組みの1つになっています。例年、内定者も40%程度が応募しています。また、昨年から「Switch」を開放し、社員だけではなく、一般の学生の方も事業プランを提案できるオープンイノベーション型にしているため、LIFULLと同じく、世の中を良くするためのビジネスをつくっていきたいと考えている方は是非ご応募いただけると嬉しいです。審査員も代表の井上や私だけでなく、ソフトバンクで社長室長を務めていた方や日本有数のVC(ベンチャーキャピタル)で日本法人代表を務めている方など、経験豊富なゲスト審査員にもご参画いただいています。秋庭さんの「LIFULL FaM」も「Switch」を通して事業化したものですよね?

そうですね。「Switch」で優秀賞を獲得したのがきっかけでした。子供も小さかったため短時間勤務で人事マネジャーの仕事をしながら、並行して事業プランを考えていました。もちろん、とても大変でしたが、「Switch」で事業を提案している期間や経営会議に提出する前などは、同じ部署の仲間が応援してくれたり、社内の様々な社員がヒアリングに付き合ってくれたり熱心にアドバイスをくれて、ブラッシュアップを重ねた結果、事業化の承認を得ることができました。「Switch」という事業プランを提案できるスキームがあるだけではなく、チャレンジを仲間が支えてくれる環境があったのは大きかったですね。

「Switch」には、アクセラレーターに任命された各分野のエキスパートが応募者をサポートする仕組みがあります。全社員の中から代表の井上により抜擢された10数名で、子会社社長や経営企画、技術に詳しいエンジニア、Web戦略に強いマーケターなど、得意分野は様々です。応募者は自分に足りないスキルを持ったアクセラレーターと組み、アドバイスをもらうことで、事業プランの実現可能性を格段に高めることができます。

泉さんは、アクセラレートした事業プランがいくつも入賞している人気アクセラレーターの1人ですよね。経験豊富なアクセラレーターは事業プランのブラッシュアップや精神的な面でも非常に大きな存在だと思います。また、最近では、「Switch 2.0」というバージョンアップした内容に変更され、開催も年2回から2か月に1回へと増え、毎回テーマを決めて専門家を招いたワークショップを行い、社員が事業を提案しやすい仕掛けをつくっています。食や教育、医療など、今後は様々なテーマに広がっていく予定です。

Q3どのような経緯で子会社を立ち上げたのですか?

私が「LIFULL FaM」を立ち上げた背景には、私自身が子育てと仕事の両立で大変苦労した経験がありました。同じように苦労している多くのママ・パパが抱える課題をどうにか解消したいという強い想いで事業プランを考え、「Switch」に提案しました。夫婦間でお子さんの情報をリアルタイムに共有し、成長を記録していけるSNSアプリを立ち上げ、多くのユーザーの方にご利用いただいています。

一方で、泉さんの場合は自身で立ち上げた事業ではなく、引き継いだ形でしたよね。

そうですね、私は入社後に新規事業開発部に配属され、「Switch」を通じた新規事業の第1号である「HOME’S介護(現LIFULL介護)」の担当になりました。入社当初は、事業を立ち上げた社員が事業責任者を務めていたのですが、直後に突然事業を引き継ぐことになりました。引継ぎと言ってもわずか2時間くらい話を聞いただけですが(笑)。介護業界についての知見はもちろんなく、すべて手探りの状態からスタートしましたが、唐突感はまったくありませんでした。それまでも前職で新規事業の経験があり、そのノウハウを活かしてやっていける自信がありました。そして、優秀な仲間にも恵まれたおかげで、順調に事業を成長させることができました。業界最大級のサービスになり、メンバーも増えてきたタイミングでLIFULL 100 PROJECTが始動したため、子会社化することになり、社長に就任しました。

LIFULLでは、社員からの事業提案を中心に、経営陣からのトップダウンやM&A、新規事業部門による事業開発など、様々なアプローチで事業を多産していく戦略を選択しています。秋庭や泉のように、様々なパターンで子会社社長や事業立ち上げを担える可能性があると思います。

Q4経営者としての苦労や醍醐味は何ですか?

実は、秋庭さんの「LIFULL FaM」は、設立から2年目に資金ショートで撤退間際に追い込まれたことがありましたよね。ユーザー数は順調に増加し、サービス内容への評判も良かったのですが、マネタイズが上手くいかなかった。

ええ、企業を運営し続けるためには利益を生み続ける必要がありますが、子会社化した当初はそのマネタイズが弱く、窮地に陥ったのです。

私も、とても見込みのある魅力的な新プランを社内でよく耳にします。ところが、軌道に乗せ、継続する構想に関しては弱いと思えるケースが少なくないですね。でも、その弱点さえ上手くサポートできれば、大きく飛躍できるとも言えます。「LIFULL FaM」の場合もそうだったんですね。

はい、一時は事業撤退が目の前まで迫っていました。現在は、自由が丘に一軒家を借り、そこでママさんがお子さんを連れてきて仕事ができる場をつくり、就労支援まで踏み込んだサービスを提供し、継続することができています。今後は、このモデルを全国展開していきたいと考えています。

LIFULLの子会社は、世の中を本気で良くしていくことを目指した事業ばかりですから、いったん立ち上げたら、持続的に発展させなければお客様に迷惑をかけてしまいます。それに加え、採用した社員の生活設計を頓挫させかねません。社長の責任の大きさは途方もなく大きなものなのです。だけど、そこから生まれる醍醐味や充実感は、他では得られないものです。同じ経営者として、秋庭さんの再スタートの喜びは人ごとに思えません。

Q5100社構想は今後どのように進んでいくのでしょうか。

現在(2017年9月末)、LIFULLの子会社が14社、投資先の企業が6社。まだ子会社化してはいませんが、新規事業もこの半年間で3つ程リリースしましたし、今後も新たな事業の誕生を控えています。「Switch」を通して提案された事業を中心に、仕込み中のプランは何社分もありますし、LIFULLと志を同じくする企業のM&Aも常に候補となる企業を探して多くの起業家とお会いしています。今後は、ひと月に1社のペースで設立していかなければなりません。そこで最重要となるのは、何よりも起業する社長候補の発掘と育成です。

会社を立ち上げ、事業を行うために必ずしも一定期間のトレーニング期間が必要だとは限りません。実現したいビジョンと事業アイデア、強い意志と挑戦マインド、周りを巻き込むリーダーシップは、年齢や経験と関係がないからです。だからこそ、LIFULLでは内定者や社外の学生さんからも事業プランを募集していますし、経験が少ない若手社員にも積極的にチャンスを提供しています。実際に、新卒2年目の社員が「Switch」で優秀賞を獲得し「LIFULLトランクルーム」のサービスを立ち上げ、5年目からは子会社化し代表を務めています。

2017年冬の「Switch」では、一般の学生さんの事業プランが賞を獲得し、私や代表の井上もフルコミットで事業化の話を進めています。今後も素晴らしい事業プランと人材には惜しみなく投資していきます。

子会社には大きな裁量権が与えられているため、今後は子会社が新規事業を立ち上げたり、グローバル展開していく可能性もありますね。私の「LIFULL senior」では、遺品整理に関わる新規事業を立ち上げましたが、他のニーズに対する新規事業も検討していますし、中国や北欧等の高齢化が進む国に対して海外展開することも将来的には可能だと感じています。本当に様々な可能性やチャンスがLIFULL 100 PROJECTにはあると思います。

LIFULL 100 PROJECTを達成させるため、我々は常に革進していく必要があります。「Switch」も、すでに社内の枠を超えて、社外からも事業プランを募集していますが、さらに今後は海外にまで広がっていくことでしょう。私たちは、世界中の人々のあらゆるLIFEをFULLにするために、もっともっとアグレッシブに挑戦していきます。志高く、挑戦心溢れる方に、ぜひLIFULLというフィールドで思い切り挑戦してほしいですね。

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